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  (韓国ドラマ) ピアノ


2001年 韓国SBS 

脚本 キム・キュワン

演出 オ・ジョンロク  (他の作品 ハッピー トゥギャザー)

=キャスト=

ハン・オッカン  (チョ・ジェヒョン)

イ・スア      (キム・ハヌル)

ハン・ジェス    (コ・ス)

イ・ギョンホ    (チョ・インソン)

シン・へリム   (チョ・ミンス)



             



===あらすじ===

釜山に住む小心者のヤクザでどうしようもない男、ハン・オッカン。
知らない内に昔の女が生んだ子供(ジェス)を、
ソウルから引き取る事になるが、釜山に帰る途中、
眠っているジェスを置き去りにして、列車から降りてしまう。

一方、夫に先立たれたピアノ教師のシン・ヘリム。
子供二人 (スアとギョンホ) を連れ、
ソウルから釜山に移り住むために乗った列車で
置き去りにされたジェスに気付き、ホームにいたオッカンと目が合う。
ゆっくり動き出した列車の窓から、ジッと見つめるヘリム・・・

(この一話目の最後に大人になったジェスのナレーションが入ります。
  「なぜ父はきびすを返したのか・・・
  1000個の不幸の中で1個の幸せに命を賭けた男・・・
  その父の選択が、僕を憎しみに突き落とした・・・」

結局ヘリムに一目ぼれした事で、ジェスを捨てる事が出来ず、
列車に戻ったオッカン。
その後、偶然近所で再会した二人は、それが縁で結婚する。
やがて、ジェス、スア、ギョンホと血の繋がった妹も生まれるが・・・
============================


12歳で孤児院を飛び出し、子供のころから暴行等の繰り返して
警察のやっかいになり、大人になってからも
どうしようもないヤクザだったハン・オッカン・・・
心底愛する女性ヘリムと出会い結婚しますが、
それは、悲しい別れを生む結果にもなりました。

亡くなった父を尊敬しているヘリムの息子ギョンホは、
ヤクザのオッカンを最初から受け入れる事が出来ず、
そんな男と再婚したために母親まで失う事になり、
ヘリムの死後、大人になるまでオッカンを恨んで成長していきます。


一方、ソウルで母親に捨てられ、
まだ一度も会った事のない釜山の父親、
オッカンに引き取られたハン・ジェス。

父親が醜態をさらけだす姿にもジッと耐え・・・
ジェス  「住民票を取って来て下さい。転校するのに必要なんです」
オッカン 「学校行っているのか?」・・・
夜中、目が覚めたジェスは横で眠っているオッカンにつぶやきます。
     「僕は10才、小学3年生。ソウルでは一番だったんです・・・」

結局、自分で転校手続きをしたジェス・・・
同じくソウルから転校してきたギョンホと、一緒のクラスになります。
何かにつけて敵意むき出しのギョンホに殴られ、
水のみ場で顔を洗っていると、
ギョンホの姉スアがハンカチを差し出します。
顔を拭き 「ありがとうございました」 お礼を言うジェス。
ハンカチを見つめるスア・・・

 【 後に、大人になってから、お互い愛し合っている事が
   オッカンに知れた時、ジェスはこの時の気持ちを、
   泣きながら叫びます。

ジェス    「母さん、父さん、よりも先だったんだよ
        姉さん・・・スアと俺はー
        転校して学校の水のみ場で出会った時からなんだ!
        あの時からずっと二人とも誰にも言えず
        気付かれないよう隠すのに必死だった。
        どう見たって姉と弟なのに、もっと姉らしくー
        もっと弟らしく振舞ったり、お互い嫌いな振りをしたり
        子供のくせに驚くほどよく頭が回ったよ。
        父さんと母さんよりー俺達が先に愛していたのに
        俺達が先に気付いていたのに!!」  】

スアも、将来このように苦しむ事になるとは知らずに、
ジェスへの気持ちを隠し、
ギョンホ同様、どうしようもないオッカンへの憎しみを持ったまま、
時jは流れていきます。


オッカンが結婚した当時、
スアとギョンホの事で悩んでいたヘリムに、オッカンは言います。
オッカン 「俺、がんばりますから・・・
       スアとギョンホのために身を粉にして頑張ります。
       あの子達が俺なんかを父親と認めないのは当然です。
       でも必死で頑張ったら何とかなると思います。
       そうすればいつか俺も必要とされるかもしれません。」

亡き愛するヘリムとの約束通り、
ヤクザの世界からすっかり足を洗ったオッカンは
子供達のために愛情を注ぎ、身を粉にして働きます。
変化していくその姿には、目を見張るものがあり
オッカン役のチョ・ジェヒョンさんが、見事に演じています。


高校生になったジェスは、ソウル大学への進学も勧められるほど
学校一番の成績でした。
オッカンがヤクザの頃から世話になっている病院長に
「医者の目をしている」と言わたジェス。
ジェス 「 (すごく嬉しそうに) 院長が俺に、医者になれってさ
     父さん、息子が医者ってのはどう? 俺、医学部に進もうかな」

オッカン 「ギョンホも大学に行かせて、スアもまた勉強させないと・・・」
       (静かに言うオッカン・・・)
オッカンの気持ちを一番理解しているジェスは、それ以上は言わず
作り笑いをして黙ってしまいます。


昔、皆で住んでいたヘリムのピアノ教室の家・・・
(ヘリムが亡くなった時、義兄と義姉が売り飛ばてしまいます)
オッカンはギョンホとスアのために、
その家を買い戻す事が目標でした。
ヤクザの親分が更生して経営している店で、
長年、パン職人として働き、ひたすらお金を貯め・・・

ある日、お酒の席で通帳を見ていたオッカンに、仕事仲間が聞きます。
 「そんなに貯めて何に使うんですか?」

オッカンは替え歌にして唄います。
オッカン 「もし百万ウオンができたら、
       グランドピアノを買いましょう〜♪
       スアに弾かせるピアノです〜♪
       それからギョンホに飛行機だ〜♪
       ギョンホを乗せて留学させる〜♪」

そばで聞いていた、親分の姐さんが言います。
姐さん   「あんたの気持ちは理解できるけど、
       たまにジェスが不憫になるよ。
       小さい頃から一人で家事を全てやってた。
       今では自分で稼いで学校にも通ってる。
       まだ20歳にもなっていない子供だよ。
       スアとギョンホのことは大切に考えて、
       なんでジェスは無視するの?」

オッカン  「姐さん、おれが何とも思ってないと?
       ジェスはね、俺が世話してやらんでも、
       自力でスクスク育ちました。 これからもそうでしょう。 
       ジェス・・あいつはね、俺の子なんですよ。
       このハン・オッカンの子です。
       あいつが生まれたことすら、俺は知らなかったんです。
       なのに、自分の足で俺のとこに来ました。
       汚い世界に浸かっていた俺を父親だと・・・
       じっと見つめてました。 あのちちゃなガキにー 
       骨の髄まで痛むほど見つめられてー
       俺の手足はフニャフニャになってしまいました。
       二人で初めて抱き合って泣いた時、
       俺はジェスのものでジェスは俺のものーそう決まりました。 
       死ぬまでアイツと俺は、 ギュっと抱き合って
       絶対放しはしません。
       死ぬ時はあいつのために死にます。 生きている間は、
       スアとギョンホのために生きるつもりです。」


ジェスとは対照的に、、同じ高校に通うギョンホは
チンピラのような荒れた生活を送り、退学寸前でした。
オッカンは学校に行って、教師に土下座してまで
ギョンホを助けようとします。
銀行に勤めながらギョンホと二人暮らしのスアも、
家に帰らないギョンホが心配でたまりません。

そんなある日、ギョンホのせいでスアが狙われ監禁されます。
何かあったらと心配で、ポケベルをスアに渡していたジェス。
そのお蔭でスアの居場所がわかり、ギョンホとかけつけますが
スアを守るためにギョンホは、チンピラ仲間を殺してしまいます。
警察が来る前に、ギョンホの持っていた角材を奪い取り、
ギョンホを追い払って、身代わりになったジェス・・・


弁護士の所に行ったスア。
弁護士 「こういう状況なら正当防衛でしょう
      もし正当防衛ではなく、過剰防衛だとされても、
      被疑者は前科の無いまじめな高校生であり、
      姉の危機という状況から判断して
      執行猶予程度で釈放されるでしょう
      情状酌量を求めるために被疑者について話して下さい」

スア   「とうてい・・・とうてい憎めない子でした・・・
      理由も無く殴られてもー大丈夫ですと言う子でした。
      私のピアノの音でー怒ってるかどうか分かる子でした。
      悪いことしてなくても、ごめんと謝る子でした。
      飲まないのを知りながら、毎日牛乳を運んでくれて
      私が寝るまで窓の下で見守ってくれました。
      自分をマジンガーZだと思っているんです。
      守ってやるだなんてー 私とギョンホを守ってやるだなんて・・
      そんな馬鹿みたいなマジンガーZ・・・
      (声にならず泣き出したスア)」



留置所のジェスと面会したスア
ジェス 「泣かないでよ」
スア  「どうしてあんなことを・・・どうして?」
ジェス 「自分のためだよ これ以上ーギョンホと姉さんを
      苦しめるわけにいかなかった
      俺は一生苦しむ気がしたんだ・・・だから
      誰のせいでもないよ・・自分のため・・・自分のためだよ
      泣かないでよ・・泣かせないためにやったことなのに
スア   「(泣きながらうなずき) 大丈夫?」   
ジェス  「(満面の笑みで) 大丈夫だよ」



そして月日は流れ・・9年後の2001年、
ジェスは医者になっていました。。
ここから先、結末は差し控えたいと思いますが・・・

あの事件以来、家族に連絡もとらずソウルにいたギョンホは、
高校生の頃、ジェスの追っかけをしていた女性と偶然出会い、
その連れ子と3人で9年振りに釜山に戻ってきます。
ヤクザの世界に足を踏み入れるギョンホ・・・
身体を張って止めようとするオッカン・・・・・

そして、あれほどオッカンに対する憎しみの中にいたスアにも
少しづつ心の変化が・・・
スアから初めてプレゼントされたカーディガン ・・・
この時の、オッカンの喜びのシーンを、
本当に微笑ましく、ジェヒョンさんが演じています。


お互いの想いに気付き、苦しむジェスとスアの姿も切ないです・・・
血の繋がりはないのだから、そんなに悩まず結婚しちゃえば・・
なんて思っても、そこはドラマですからね(笑)
(上の写真は、初めて二人っきりで山小屋で過ごす、
 お気に入りのシーンです。)

ラストは、それぞれに感じ方は違うと思いますが・・・
家族愛を描いた作品で、私は楽しませてもらいました。
最初の3話位までは、ヤクザがらみの話と、
ヘリムに対する義兄、義姉の陰湿な嫌がらせの場面など、
ちょっと忍耐がいるかもしれません。
でも、そこをリタイヤせず乗り切れば、
きっとハマる事間違いなしのドラマだと思いますよ^^♪





OST(MV) は You Tube よりリンクしています。
よって後に削除されている場合もございますが、ご了承下さい。

又、画像には、最終話まで入っているものもございます。

まだ ドラマをご覧になっていない方は、ご注意くださいませ。


















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